あー。今日は対戦日か。

わたしはメンバーに選ばれることが多い。
今日もおそらく出番があるだろう。

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兵舎の中ではあいつが何かを読んでいた。
「何読んでるんだ?」
そう聞こうとした時、
わたしはチーフに呼ばれた。
磨かれた斧をかつぎ、
わたしはキャンプへと走った。
キャンプにはいつものメンバーが
いまかいまかと
攻撃ボタンが押されるのを待っていた。

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ガゴの削りから戦闘は始まった。
ゴレの出陣。
そろそろわたしの出番だな。
わたしは斧を構えた。


「あー!バルキリーそれたー!」
「そっちいくんかーい_(┐「ε:)_ズコー」
「もどれー!」

クラチャからはそんな声が聞こえる。

中に入りたい!
でもでも
...................


「ナイス煮干〜!」
「ナイスファイト(๑•̀ㅂ•́)و✧」
「(>_< )ヾ(^^ )ドンマイ」

「バルキリーそれちゃったよー!
失敗失敗(´>∀<`)ゝ」


わたしのせいなのか?
...................
肩を落とし、兵舎へと戻った。

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あいつが何かを読み終えたのか、
スコップを握ると地中深く潜っていった。
泣いていたのか?
わたしは斧を立て掛け、
そのノートを手に取った。

by ereyui